このレビューはネタバレを含みます▼
作者さんの願望なのでしょうか?
元夫からのDVで心身ともに傷を負って話せなくなった色白薄幸美人の主人公が、心療内科の主治医(イケメン独身)、担当美容師(イケメン独身)に無条件に愛されて、障害を乗り越えつつ自分を取り戻していくというストーリーです。
まぁ、これだけならよくある王道少女漫画なのですが、主人公は子持ちです。そして子供の世話、住居の世話、精神的なケアも甲斐甲斐しくしてくれている菩薩のような友人がいるのですが、彼女への扱いが酷すぎます。まず担当医に執着するメンヘラ女にBBAは敵じゃないと雑に扱われたり、兎に角主人公の容姿の引き立て役にされてしまいます。それでも、主人公が男と会っている時、パニックになって外に飛び出す時、変わらず子供の面倒を見、主人公を励まします。そんな彼女も、心療内科医への恋心故主人公に嫉妬し、過ちを犯します。主人公はそれを許して心療内科医と晴れて両想い。挙句ステップアップして友人の元を去るのです。信じられません。友人は馬鹿にされ、比較され利用され、悪者になり、なにも得ることができないまま主人公と心療内科医だけがハッピーエンドです。ずっと友人が幸せになるものだと読み進めてきました。その優しさと包容力で誰かと結ばれて欲しかった。彼女の主人公へ費やした年月とお金を考えると可哀想でなりません。子供も放置されてる割には、母への真っ直ぐな愛に溢れてめっちゃ良い子です。リアリティがない。
申し訳ないですが、主人公の外見の美しさを第三者が褒めまくる感じ、無条件に愛されまくる感じ、作者さんの願望なのかと穿った見方をしてしまいます。
とにかく私には白ける作品でした。