このレビューはネタバレを含みます▼
たまたまYouTubeで関連動画を見て、そういえばそんな事件もあったなと調べたら、教育〇〇(イジメの意)というワードと自信の経験が結びつき、本書を手に取るに至りました。
母親の顔色を伺いながら勉強机に向かう(でも母親が気になるから集中出来ない、すると勉強するフリだけ上手いと冷やかされる)、車移動や就寝時(夜中の3時頃まで)にずっと暴言を吐かれる、学習態度が悪いと良くしなるハタキ棒で膝裏を殴られる、気を失うまで蹴られる(ただし顔にはアザが出来ないように)、など…私が小学生高学年〜大学入学まで受け続けたソレと重ねながら、眉をひそめて読みました。
また、自分の考えを少し主張するとすぐにヒステリーを起こされて会話にならず、こちらが諦めて要求をのむというテンプレート的な流れや、そういった酷偶を受けながらも母親の機嫌がよく笑顔で話してれるときは嬉しく思い、決して機嫌取りではない心からの感謝からプレゼントを贈ったりという、一見矛盾した行動を取っていたことも、私の過去の境遇とよく似ていて読むのが辛かったです。
私の場合は母親が働いていて、宅浪では必ずサボるからということで県外の寮で浪人を1年経たのち県外の大学入学(第1志望でない・県外もOKなところは寛容でした)で母親と離れましたが、浪人中のセンター試験でも失敗をしたとき、やはり母は私に寄り添うではなく寮の前で私を強く叱責しました。2浪か、という言葉が出たときは戦慄が走ったのをよく覚えています。もし実家に連れ戻されて地元の予備校に通わされていたら…。何度も未遂に終わった※※をいよいよ実行するか、あかりさんと同じ道を辿ったかだったと思います。
当時のことを掘り返すことは全くしませんが、母は当時自分が〇〇をしたとは思っていないですし、今も私に理不尽な罵倒をした際は自分に正当性があると信じて疑いません。夫婦仲もとっくに崩壊していて、私が同席するから1度とことん話し合おうと提案しても酷い言葉で一蹴されるだけ。彼女の苦しみや家族に対する疑念・怨念を雪ぐことは今後も誰にも出来ない、私もそう確信しています。
きっと私も母が寿命を迎えた頃、涙を流すよりもホッとするのでしょう。それが悲しく、虚しくて仕方ありません。彼女との楽しかった思い出も、確かにあるわけですから。
あかりさんがこのレビューを読むことはまずないと思いますが、今後の人生を心より応援しております。