このレビューはネタバレを含みます▼
作者のファンで、別名義のものも過去作も探して読んでいます。
私は岡田先生の描く物語が大好きです。どんなジャンルのどの作品にもテーマがあって、それを読み込んでいくのが本当に楽しい。
「表面に描かれていない物語を、妄想力も想像力も自分なりの知識も全開で駆使して、深読みするのが大好物」な方に岡田先生の作品はおすすめ!!
本作は2020年10月現在の最新作。
かさねちゃんは祖父の死をきっかけに、遠縁の秋人さんの元を訪れ居候することになります。
かさねちゃんは祖父母に育てられ、秋人さんも肉親とは疎遠。独りぼっち同士の2人は、互いの為に家族になろうと手探りで模索し始めます。
少しずつ少しずつ、近付いては距離を置き、様子を見ては近付いて。怖くなって離れては追いかけて。
物語も2人の関係もフワフワもだもだとなかなか進展しません。でもそれが「誰かを真剣に想って絆を結ぼうとする時ってそうだよね。そんなに上手くいかないよね」と、私には物語の中からだからこそ、より真実味を帯びて伝わってきます。
型にハマった展開ではない、岡田先生らしさ満載の漫画なのも私はとても大好きです。
本作は2人の物語。主人公はかさねちゃんと秋人さんの2人なんです。どちらメインで読むかで物語の見え方が変わってより楽しめます。
私はかさねちゃんが可愛くて可愛くて仕方がなく、いつも秋人さんメインで読んでしまいます。
最後に。私は岡田先生の絵も大好きです。ちっさいコマのキャラクターや小物達を是非拡大して下さい。細かっ!