このレビューはネタバレを含みます▼
本作はロシアに侵攻される北海道で戦う自衛隊を書いた作品であるが、この手の作品によくある主人公の無双や軽快な勝利の描写などはない。作中では無数の敵戦車や装甲車に主人公を含めた、十分な装備を持たない自衛隊部隊が蹂躙される。非常に現実的に『小隊』規模の戦闘を描いたものであった。ひたすらに現実的で生々しく、昨今の世界情勢を見るに、漫画の中のフィクションとしてとらえられないほど考えさせられる作品であった。物語の最後には敗北続きの自衛隊に微かな希望が見えたところで終了したため、続きがあるなら是非読みたいと思う。