フォロー

0

フォロワー

0

総レビュー数

1

いいねGET

1

いいね

3

レビュー

今月(10月1日~10月31日)

レビュー数1

いいねGET1

シーモア島
ベストアンサー0
いいね0
投稿レビュー
  • 妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~(分冊版)

    橘ちなつ

    生きて、描いてくださってありがとう
    ネタバレ
    2025年10月15日
    このレビューはネタバレを含みます▼ まずは、生きていてくださったこと、この作品を世に出してくださったことに心から感謝致します。

    正しい知識は人の命を救うのだ、と心の底から思いました。

    自分自身、生理がとにかく重く、身体中が痛くて期間中は世の中全てと自分が女性に生まれてしまったことを心から恨めしく思うほどの体調不良と抑うつ気分とがありましたが、大人になって自力でピルを手に入れ、加えてDHCのセントジョーンズワート(セイヨウオトギリソウ)を飲むこと、そして最終的には妊娠を機に(もちろん妊活を決めてから上記ピルやサプリは辞めました)、今思えば「どうしてそこまで?」と思うほどのマイナス思考に引っ張られる謎スパイラルから解放されたことから、ホルモンバランスに思考が著しく引っ張られておかしくなる感覚(調子がおかしい気はするものの、当の本人は原因がそれと気付かない感じ)はとても他人事と思えませんでした。

    一方で、産褥期精神病の要因のひとつでもある女性ホルモンについては、まだまだ未解明の部分が多いです。(抑うつ気分を拗らせた果てに、医療職でもないのに、特に妊娠出産に関連する論文を読み漁ったことがありますが、「ホルモンについては本当にわかっていないことが多いんだな」という印象でした。妊娠してみても、さまざまな不調が「ホルモンバランスの乱れ(だから辛いけどしょうがないよね、我慢して?)」の一言で片付けられることからも、ひしひしと感じます。)

    ホルモンバランスは思考回路に影響します。どっちが「本当の自分」か、なんてものは哲学的な問いになってきてしまいますが、正しい薬と出会わなければ少なくとも私の人生はもっと鬱々としたもので、こんなに朗らかに、幸福感を持って生きられる私のことを、私も私の家族も知らないままだったと思います。

    世間で正しい認識が広まること、そして女性ホルモンに関する研究が進むことを心から祈って、私もできることをやっていきたいと思いました。