ぷぅちさん

話の流れがあっさりしていてサクサクとトントン拍子に展開していきます。ストーリーの緩急が少なく、感情のアップダウンもほぼなく、読みやすいとも言えます。全体の流れが原作にとても忠実に感じました。しかしながらと言おうか原作通りなので当然と言おうか、私には話の印象が薄いです。
絵は繊細で、塗りは特に美麗と言えるほど綺麗です。細い線描、線を抜いた輪郭、きついコントラストと溢れるトーン…昔流行った絵柄(描き方)だなぁと懐かしい。基本的に画力と実力がないと描けない手法(＝それっぽくできても表現・バランス諸々描ききれない。某幼女大隊長マンガ作家さんの過去作見ればわかりますが、彼女のように本当に巧い人じゃないと漫画で用いるのは難しい)確かに一時期よく見たものですが、商業ベースだと受け付けない人もいるかと思います。
そして紙媒体想定の描き方なら納得もします。電子版はより白飛びして見えますし、どちらかと言うとストーリーより絵の方で好き嫌いが分かれるのでは？
1巻は見づらいですが2巻では改善(調整？)されていて見やすいと思います。上手な作家さんなのでもったいなかったから良かった！

読んでいる最中から最後にかけて、段々と暖かい気持ちになる作品でした。
じんわり泣けてポカポカした気持ちになる漫画です。

公共交通機関を利用しているときは読まない方がいいです。作中で自作漫画を読むくだりでは、声も出せず涙流してフーッ！フーッ！と息を荒らげプルプルしながら悶える地獄に耐えられなかった。周囲に潮を引くように遠巻きにされる羞恥プレイももれなくセット。とにかく面白いの一言です。

庶民がセレブ学校に転入してモテすぎ困る…的な、シチュエーションはありがちだけど、この作品はどこか一味違います。
読んで最初に思ったことが、転校先で再会した幼馴染がチュートリアル担当キャラなのかな？でした笑。
諸々の対策していく様などが「転生したらBLゲームの世界、破滅したくないのでフラグはへし折る！」のような感覚になったものの、読み勧めていくうちに違うね現実だよね、主人公がんばれ超ガンバレ！幼馴染もyou'll do great！と謎の熱が入りました(笑)
作品で個人的には面白かった！オススメです。