おりさん

以前読んで、二回目です。
作者様の思い入れの深いというこの時代が私にとっても思い入れ深くなりましたし、暗部に生きた人々のすがたに憧れ、また、自分のような人間でも生きていい、1つ大切にするものだけを持てばいいのだと、思わせてくれたように思います。
内容は残酷で衝撃的なシーンやエピソードがたくさんあり、読んでいて苦しくなることも多いですが、その中での女性たちの輝きや、それにあてられた主人公たちの心の動きが、純粋で、美しく、感動しました。
何度も読み返して、生きる、ということを考え続けたいと思います。稀有な読書体験をいただけて、本当に嬉しいです。いつまでもこの作品を大切にしたいです。

作品の纏う雰囲気がふわふわとあいまいで、登場人物の関係や思いが隠されていたり不意に明らかになったり、というところが素敵です。
あとは美羽ちゃんの服と髪の毛が可愛いのと、食べ物が美味しそうなのと、初詣のイベントがあって現実味がちゃんとあるのと、海など景色がきれいなのとか、つまり作者さんが世界観にちゃんと、引き込んでくれます。ということです。ラストをどう落ち着かせるのか、不安です。ハーレム婚とか、してくれたらなあ、なんて思いますが。