このレビューはネタバレを含みます▼
広告と試し読みで気になったので購入しました。
結論から言うと「買ってよかった」の一言です。読み終えた後涙すら流しました。ごめんなさい嘘ですうるっとはしました。
SMという真面目に描くとなかなかに難しい題材を丁寧に、かつごっつ興奮する演出とストーリーで展開していた当作。もちろん絵はバチクソ上手い。広告を出してくれた支部に感謝しかありません。
一つ間違えればただの強…になってしまいかねないSMプレイは、愛好家の方々でも解釈やスタンスが難しいと聞きます。行う前の意思確認にも細心の注意を払うと。その難しさ、もどかしさをこの作品はうまく描いていて、だからこそ彼らの距離が縮み、心が通じ合っていく過程には、ピュアで純粋な輝きがあるように思えました。
徹君の「心が読める」という特異な状況も作品の随所に味わいを与えていました。大好きな泉輝君のディープな部分を見てしまって……?! という割とありがちな導入から、この上記のストーリーを一体誰が想像できたでしょうか。まさかこんな……こんなに深え話だったとは……っ!
その特異な状況を逆手に取ったあんなことやこんなこともあるわけで、まさに神の手腕的話運び。例の目隠しシーン、ハチャメチャに興奮しました。
ただただ出会えたことに感謝。全てに感謝。彼らを育んでくれた親にも感謝。作者様にも感謝の作品でした。続編お待ちしております。