このレビューはネタバレを含みます▼
上巻無料で初めてこちらの作品に触れました。
絵が少し苦手かなぁ。と思いながら読み始めたのですが、一冊読み終わる頃には全く違和感を感じる事は無くなり(寧ろクセになり)、居ても立っても居られず最終巻まで一気読み‼
宮ワンコの、でっかいくせに乙女過ぎる可愛さと、矢野さん(本物)の、ちっこくて可愛くて頼れ過ぎる素敵さに、寝る間も惜しんで、ひたすら読みました。
2人の関係が上司部下から恋人(と定義してはいけない矢野哲学)、そして家族へと移り行く過程を描いた丁寧な物語。これからも、紆余曲折しながらも、ずっと、この幸せが続くんだろうなって思わせてくれるラストでした。そして、読み終わるとまた読み返して…エンドレス。ただ、どなたかもレビューで仰ってましたが、ラスト、こんなに常に人が居ては、2人はいつ致すのだろうか…と心配にはなりますね😅
ストーリー展開は勿論、アングルとか、場面の魅せ方、秀逸です。絵が苦手かなぁ…などと思ってた私はもうこの世に存在致しません。
キャラクター皆、個性的で素敵で大好きですが、牧村さんが途中から、某漫画の高菜さん化したのとか、矢野さんの宮の髭のむしり方とか、ポール先生のうすた先生リスペクト感が滲み出てましたね😄
BLに彼女出すなって意見も有るみたいですが、いずみちゃん(や、これまでなんとなくお付き合いしてきた元カノ達との恋愛)と、矢野さんへの想いの比較で、宮は沢山大切な事に気付いていきます。"若かりし恋愛の権化"の様な自己中心的発想のいずみちゃんとのやり取りがあるからこそ、一層物語が盛り上がります。
SUKI☆YAKI回とか、何度も読み返して後の展開が分かっていても、矢野さんを笑顔で大阪へ送り出そうとする宮の気持ちを想うと苦しくて涙が溢れます。
仕事以外で人に気ィ遣われへん矢野さんが宮を探して岩手まで来るとことか(それ以前に智君と連絡先交換してるとことか!)、少しずつ2人の関係が変わって行く過程で丸くなってく矢野さんも見所です。
矢野さんの大阪弁様子おかしい問題、大阪の中でも河内弁とか泉州弁とか違いますしね。矢野弁と解釈して読んでます。(私は生粋の大阪人です。)
仕事も恋愛もめいっぱい頑張る宮坂君、取り巻く素晴らしい仲間達。読後、パワーがみなぎります。こんなに生きる力を与えてくれる作品に出会えて幸せです。一生の宝物にしたいと思います。