このレビューはネタバレを含みます▼
学生時代から腐女子であることを隠し苦労したり苦悩してきたマイノリティーの割には他者への寛容さが薄い方だと感じました。
作風としてエッジをきかせたつもりなのかもしれませんが、人として相手の人権を尊重しない人物が信者のつとめを説教混じりに語っても説得力が足りません。
試し読みの部分では腐女子特有のカーストと言うより、昔ながらの女性全体のカーストです。
しかも下から這い上がってやると言うサクセスストーリーではなく、活を入れているように見せかけ見下ろしながらこき下ろす様はパワハラ上司の演説のようです。一体この本を誰が買うのか、購入目的は何なのか、何を得られるのかと考えた時に、該当するターゲット層が思い浮かばず著者の独りよがりの作品に感じたこともパワハラを想起させました。
全体的に風刺や評論にしては私情や嗜好が強いので、もしタイトルに「とある」とか「いち」とか、著者の視点を強調するような言葉が入っていればもっと受け入れやすかったかもしれません。