romance2さんがつけた評価
紙で持っていたはずで処分もしてないのに見つからない。シーモア島で本書の話題が出た時からずっと読みたく...(続きを見る)
紙で持っていたはずで処分もしてないのに見つからない。シーモア島で本書の話題が出た時からずっと読みたくて、探せば出てくると思いながら買ってしまった。どのコマも憶えている。セリフが何十年も超えて、読み進める私の両目から脳内へ、マイアの埋めたタイムカプセルみたいに鮮やかに甦る。1970年代の女の子は、今では許されぬ言葉を受け、男性天下だったよなぁ、というのまで。少子化の遠因だよなぁと痛感。現代からは違反になること引っくるめて、何でもアリで、ビックリする程封建的で、その中で小さなもやもやを抱えたままの女の子達も生きていて、一方、それでも中に居る人間は男の子も女の子も時代に流され切ってしまいたくないような理想も抱いて、目の前の現実も其所にはあって。。
大和和紀先生の作品は集めていた。絵がやっぱり華と芯を持っていて、先生の作風はこざっぱりと整い男女共に容姿端麗の言葉が似合う。少女漫画世界に眼を閉じて身を任せてるみたいに浸れる。「ひとりぼっち流花」まで戻って買い集めたものだった。未読了の「あさきゆめみし」リトライしよう。
全260頁(奥付、カラーイラスト等含む)。表題作190頁の雑誌掲載は1980年。同時収録「ねむり草の夢」60頁、掲載時期はJUGEM情報によれば「はいからさんが通る」の連載の合間だという。因みに表題作のほうは、「あさきゆめみし」の頃。
「ねむり草の夢」、「あい色神話」とは主人公の、好きな男の子へのスタンスがまた違って面白い。但し2作品のカップリングとしての妙より、女性キャラ(響子やトニア?、マイア)の主人公達との位置関係の明らかに異なる変遷の仕方に興が湧く。(閉じる)
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