ゲイ×ノンケ(?)の十年越し再会モノでした。『宵越しの恋』がくっつくまで、SS2本は後日談です。まず、設定の発想が面白い。男女だったらこの設定はちょっと難しいかなと私は思うので(主人公が女だったら相手の男についていくのは怖すぎるし、逆でも精
神的に怖いかも)、BLだからこそ、すんなりこの流れに乗れた気がする。その流れもとても良くて、冒頭の描写は美しいし物語的にも肝。そこから現在へと、すごく流れがいい。設定と流れがしっかりしているわりには、内容はそんなに重からずで読みやすかったです。そこに物足りなさを感じる人がいるのもわかる。そこは好みの問題ですね。好みといえば、受けの深尋は色素薄めの可愛い系ノンケ(?)で好みなんですが、攻めの准平が秀麗なイケメンで物腰涼やかな品のいい感じ(いざ事に及ぶまでこっちが受けになる可能性を捨てきれずに(悪い意味で)ドキドキしたわ)であまり好みではなく、萌え度は低い作品でした(エロがエロくないのも准平のキャラ故かと思う)。あくまで個人の感想ですが。なので、その萌えマイナス分で、実際には☆4.2くらいです(発想ボーナスと橋本先生の素敵イラストボーナスで☆5)。萌えが少ない作品って、一読目は楽しめるものの、読み返すことはないんですよねー。
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