もう最っ高ー!!でした。中原先生の作品で一番気になっていたのは『極道スーツシリーズ』なのですが、結構な巻数があるのでまだ読めてなくて…その間に様子見でセール作品を5冊ほど読みました。どれも面白かったけど、中でもこちらがダントツで良かったです
。他の方が書かれているように、ちょっと引っかかる所はありました。「え…成分の分からないものを飲ませるの?」と。できればそこはクリアして欲しかったけど、その後の展開を考えると「敢えて」なんだろうなと、納得しました。タイトルから美獣=阿立・ケダモノ=男鹿は予想通りで、そのイメージのまま行くのかと思いきや…の設定が上手いと思いました。阿立は、一見強気な美人の誘い受けっぽいのに、本気の時は噛み付かん勢いで強襲・猛襲受け化するからギャップが面白いです。逆に男鹿は、読み始めこそケダモノばりのシーンを見せてくれますが、ストーリーが進むにつれて徐々にヘタレになっていくから、その変わり様がちょっと情けない感じで可愛かったです。全体の半分辺りまでに大きな山場を迎えますが、そこまでずっとニヤニヤし通しで男鹿の失態?が明るみになる場面では、読んでるこっちが恥ずかしくなるくらいのめり込んで興奮してしまいました。後半のアレコレでは、とんだスパダリもどきと思っていた男鹿(でも好き)が魅せる場面も良かったです。非の打ち所がないスパダリよりも、ヘタレ気味のいい奴がここぞという場面で見せるカッコいい一面に女心をくすぐられるという感じです。少し前までオヤジは苦手だったのに、中原先生の作品を読んで大丈夫になり、男鹿でハマってしまいました。そうは言ってもレビュー評価でも分かるように、癖関係の作品は完全に「好みによる」と思うので、オジサン好きには強くオススメしますが、そうでもない方は自己責任でお願いします。
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