全36頁、200ポイント。読んでよかった‥。
好きな女子のことを友達に茶化された日吉が、咄嗟に隣にいた男の子(松尾)を冗談で好きと言ってしまうところから始まるお話。
レビューを書いておいて何なのですが、先入観なく読んでいただいたほう
が良いかもしれません。
「あぁそうだよなぁ‥わかる‥でも‥いや‥えっ、ほぅほぅ、う〜‥」と色んな想いがグルグルと。先の読めない展開ではないのです。でもなぜだかポロリと涙がこぼれました。
人を好きになる気持ちって、決して茶化されたり馬鹿にされるべきでない感情だと思うのですが、素直になれなかったり、言葉にすることが恥ずかしくて、うまく伝えられなかったり、思ってもいないことを言って相手を傷つけてしまったり。こと同性だとやはり色んな制約があって。
まだ10代で性自認への戸惑いや諦めることの葛藤など、さまざまな思いを抱えて、傷つくこともあったんだろうと思うのに、どちらかと言うと静かでソフトな松尾の受け答えに胸がチクチク痛みます。
対する日吉の反応だってよく分かる。2人の対話や関係がファンタジーに寄りすぎないのも面白いと感じた理由の一つでした。
2人のそれから‥は分からない。でもどうかたくさんの幸せを見つけてほしいと願いたくなる2人でした。
表情とか言葉の使い方も凄く良いので、ぜひぜひ刮目して隅から隅まで余すことなく読んでいただければと思います。
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