初読み作家様です。可愛い表紙絵とタイトルの意味が知りたくて、気にはなりつつ保留のままでしたが、フォロー様のレビューを読んで決めました。(いつもお世話になっております。良い作品に出会えました!感謝です!)
始まりは、コメディタッチなオメ
ガバースかな?って思ってたんですけど、自分の想像を遥かに越える深いストーリーでした。
αであるが故の悩みだとか、生き辛さ。Ωであるが故の哀しみだとか、生き辛さ。よくあるバース性の階級とか差別など関係なく、αだってαなりの苦労はあるんですよね。社畜のように尻にムチ打って働くα・秋山くん。αだって、誰かに弱さを認めて貰えるだけで強くなれる。そんな気がします。笠原さんはそんな秋山くんの拠り所なんでしょね。
Ωの笠原さんは、子供の頃から母親に自分のバース性を悲しまれ、それがきっと辛かった。憐れみを受ける事は、自分を否定される事だから…謝られる事を嫌がる意味が切ないです。母親は母親なりに、精一杯子供を愛し、子供の幸せを願っているから、親の背負う哀しみも辛かった。誰が悪いわけではない。子の苦しみは親の苦しみであり、親の苦しみは子の苦しみでもある。笠原さんは、お母さんを安心させてあげたかったんだね。涙です。
秋山くんの一途さが健気で応援したくなるし、その一途な想いは何があっても、『それでも好きです笠原さん』が胸にジンと来る。
頑張ってきた二人に幸あれ。
読んで良かったです。泣けちゃいます。いいお話です。
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