この手の漫画を読むと、自分と親兄弟が健康を維持し、各々自活できていることが、とても幸せなことだと思い知らされる。先日、子供の頃から可愛がってもらった叔父が、アル中で精神科病棟に入院したと母から聞かされた。自分は頭の回転が速く聡明な叔父の姿し
か知らないが、脳が委縮して幻覚や記憶障害を発症し、日常生活に支障を及ぼすようになったため、入院することになったそうだ。母は努めて明るく状況を話してくれたが、「もう退院できないかもしれない」とも言っていた。弟がそのような状態に陥って、母も内心は穏やかではないはずだ。僕は自分が当事者になったらと思うと恐ろしくて堪らない。今は健康を維持している両親も、10年後20年後には認知症を患い、まともにコミュニケーションを取れなくなるかもしれない。叔父のことは、叔母と母に任せていればいいかもしれないが、両親のことからは逃げずに向き合わなければならない。家族をつくるということは、何があっても家族と最後まで向き合うという覚悟が必要だ。昨今は経済的困窮を理由に結婚しない若者が増えていると聞くが、お金はあっても覚悟が無い人は、結婚すべきではないと思うし、もちろん子供もつくるべきではない。自分には家族をつくれるほどの覚悟は無いと、つくづく思う。
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