広島で会社代表を務めるタエコは、広島で生まれ育ち、現在も生活をしています。ある日タエコは、旧知の外国人夫妻を広島見物に招きました。宮島や広島城、縮景園などを観光した夫妻は、広島の近代的な街の美しさと歴史的な荘厳美に感嘆しました。そして、密かに抱いていた“ヒロシマ=原爆”という負のイメージとのギャップに戸惑います。平和記念公園で祈りを捧げた後、その戸惑いは理解し難い疑問として夫妻に募り、タエコに投げかけられました。「広島の人々は、恨むことよりも、幸せに向かって前進することを選んだのです」タエコは、曾祖母・トモエの壮絶な原爆体験を語り始めました―――※この漫画は、原作者多田多延子(ただたえこ)が、自身の曾祖母や祖母、母、広島の女性たちの実話を基に原作しています。壊滅的な状況の中でも前を向いて希望を持ち続けることで困難を乗り越え復興した歴史的事実と、憎しみではなく「恕(ゆる)す心」で慈しみ敬いあえる事を祈り、平和の大切さをテーマに制作致しました。