話題作だったので買ってずーっと積んでいました。そもそも表紙の雄み全開の感じが好みじゃない。積み本消化のために読んでみたところ……
何コレ、サイコーじゃないですか!!
評価高いのウソじゃなかったわ〜!
受けも攻めも全く自分の好みとか
け離れている。
ストーリーに目新しさも無い。
深い闇も乗り越える障害も全く無い。
なのにグイグイ引きつけて画面から目が離せない。
文字を追うのをやめられない。
こいつぁ自分史上、一番の不可解作品かもしれないぞ!?
いったん納めて日を改めて再読してみた。
だが何が良かったのかやっぱりよくわからんのだ。
掴みが良かった?イヤわりとフツー。
強いて言えば程よいテンポ、程よいコミカルさ、程よいクサさ?そのバランスが絶妙で読むほどにクセになっていく心地良さかなあ?
と、3周目読みました。
!【眼力】!そうか、忍法流し目の術なんだ!
キメ顔の視線が全部読み手から微妙に外れている違和感と揺らぎ!あの魅力的な視線は読み手のワタシには送られていない。あくまでも作中の別の誰かに向かっている。そうなると追いかけたくて堪らなくなってしまう。
多分ほとんどの漫画のキャラもこっちは見ていない。
けど、忍の視線も光の視線も欲しくてどうしようもなくなる。エラく魅力的なのだ。頻度?出すポイント?ねっとり視線とトロトロ視線のダブル攻撃で気付かぬうちに翻弄されている。
もちろん心情やギャップやエロがあってこその効果だ。
前述したようにセリフがいちいちクサいのだが、この視線にバツグンに似合っている。
そこにツインズのクリティカルツッコミが彩る。
後半で身バレさせてもうひと山盛り上げる。
ここまできてヒカルが可愛くてどうしようもなくなっていた。
そう気づいた途端の告白シーンで完全にこの作品に夢中になってしまった。
とにかくまあスゴいチカラ技である。
深いテーマや煩悶や狂気が一切無い話でここまでぶん回された作品は初めてである。
私のようにタイトルは知っているがまだ読んでいないというBL読みの方はこの作品を体験してみてほしい。
提供されるBLのバリエーションがあらゆる手法、ベクトル、幅で存在していると再確認できると思う。
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2巻拝読。お互いに誠実な「好き」が紙面から溢れ出しています!尊いが過ぎて心臓痛いです!小冊子もサイコーでした。
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