このレビューはネタバレを含みます▼
一見、ありきたりの設定なんです。
特に韓国BLでは割とありがちな、養育環境の大きな違い。裕福な攻めと、不遇な境遇で育った受け。そして絡んでくる過去と、片方の記憶喪失。
このありきたりな設定をものともしない表現と描写に毎回心を打たれています。
BLに限らずですが、恋愛ものの多くは二人が結ばれると分かっているけれど、この二人は未来がどうなるかではなく、過去に何があったのか、どうしてそうなったのかというのが一番気になるところで、それが少しずつ明らかになっていき、並行して現在の関係が進展していくのです。…本当によくできてるなぁと感心します。
現在ちょうどシーズン2が終わり、シーズン3の配信待ち。本国では4か月以上連載に間があったようです。とっても尊いシーンでシーズン2が終わったので、4か月待てと言われても待てそうです。もちろん、続き(というか過去)が気になりはしますが!
とってもいいお話なのにレビューが少ないのもったいない、もっとたくさんの方に読んでほしいと思いレビューします。迷われている方、ぜひ読んでみてください。
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25/08/15追記
完結しましたね!
途中進まなくてヤキモキしましたが、全話通して美しく素敵なお話でした。
以下、気づいた方もたくさんいらっしゃると思いますが、「自分で気づきたかった!」って思う方もいらっしゃるかもなのでご注意・・・。
私がこの作品で一番グッときたシーンは、39話の105ページ(枚?)目の、ユンソンの瞳の中に映る「ジヨンではない、"ハギョン"のシルエット」でした!
きっとあのホテルに泊まった夜に男の子だって気づく何かが起きた気がしていたし、この段階で男の子だってやっぱり分かってて相手が何者であっても好きだって言ってくれてるんだと思えたときの感動。
読者視点でそれを分かってるからこそ、色々なことに臆病になるハギョンにヤキモキしてしまう・・・でもハギョン本人からしたらユンソンの家族のこともあるし、「自分を女だと思ってるから好きだって言ってる(過去)」「元カノに似てるから気に入ってくれてるだけ(現在)」って思ってしまう。
また最初から最後まで通して読んでみようと思います。
本当に素敵なお話でした。大好きです!