高校時代の同級生二人が付き合うところから、同棲し、友人や家族とその関係性をじっくり深めていくお話。8巻まで読了済み。
読んでいて感じたのは、ベースも性格も全く違うのに、こんなにも相性が良い二人はまさに運命の相手なんだなということ。パズルの
ピースがぴたっとはまるように、お互いが隣にいるのが自然で当たり前。でも、そんな関係になれたのも二人がとにかく話し合うことを大事にしているからだと思いました。どんなことがあっても、ささいなことでも、お互いの気持ちを確かめるために話し合う姿勢が本当に素敵だなと思います。
また、二人とも自分の気持ちを言語化するのがとても上手いのが素晴らしいです。「あいつが大事にしている俺を俺も大事にしないとダメ」とか「心配はしてないけどイヤじゃないわけじゃない」など、今まで自分でも上手く言い表せなかった気持ちをスッキリ簡潔に表現してくれるので、読んでいると胸のつっかえが全部ストンと落ちるように納得させてくれました。
そして、チカと夏生の愛情がものすごく真っ直ぐなのが、BLならではのもやもやを払拭していてとても気持ちがいいです。男同士だということに悩む時間よりも、相手を振り向かせようと前向きに行動したり、家族が反対しても絶対に離れないと言い放つ夏生。同じ様に、男を好きになったのではなく好きになった人が夏生だったと平然と言い、自分の心のままに愛情を注いでくれるチカ。そして、二人とも相手に想われてることをきちんと認識し、その相手の想いが自分の核になっている。信用するというよりももっと深いところに相手の存在があることを感じさせてくれます。こんなに想いを疑うことなく受け入れて受け止めあっているCPはいないと思いました。
この先の二人をいつまでも見続けたい。もっともっと大人になった二人が、どんな風に歩んでいくのかを見届けたい。終わらないでほしい作品です。
もっとみる▼