作者のチェンジUPという作品(肩に怪我を負った野球少年が甲子園を目指す漫画)と同じく
今回も幼少期に怪我を負った少年が 昔交わした男の約束を守るために全身麻痺を奇跡的に回復させ体操選手として活躍しようとするお話です。
所々にシリア
スな展開と昔ながらのコミカルな笑いを絶妙なバランスで散りばめられています。
泣かせに来ている場面が終盤になればなるほど増えていきますが この涙の増え方はヒロインである榛名ちゃん自身の感情の揺れ幅とも言えます。
主人公の性格は天然で奇天烈まがいの行動もありますが 基本的に優しい気持ちで溢れています。
ヒロインの榛名ちゃんもズバズバと物事を言える感情豊かな女の子で主に心の声(心理描写)は彼女がメインで語られています。
その為 読み進めていくうちに好きなだけ彼女に感情移入することが出来ます。
全体を通して読んだ感想としては作品としての欠点は感じられませんでした。一つの寸劇を見たと言った感じでしょうか。良い点としては非常にバランスの取れた作品ということだと思います。内容がしっかりしている分 途中途中止まってしまうことはありません。
また作品の中で見られる
この作者の逸脱した才は 学校やメンバー同士の険悪な雰囲気を表す場面です。
実際に 「あーこういう奴いるいる」と言いそうになる日常的なコミュニケーションを漫画に組み込む力が作者の才能の一つだと私は思います。
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