HQ あるあるの誤解もの。思い込みと頑なさと感情抑制と。心にもないことを言ってしまったり、素直になれなかったり、素直になって余計に傷つちゃったり。
危険な任務、隠密捜索、そんな要素が二人を向き合わせてくれました。
ここまでそんなにハラハラな出来事ない普通の生活してる読者の立場からすると、お話の中の出来事一切がサスペンス物のテイストに彩られた華やかでお伽噺な別世界設定な上流世界。
舞台設定には思いきりゴージャス感出しながらの、その実、ピュアなものを隠し持つ主人公。この探偵ペアの密命の拝命は、ひねくれた愛がほどけていく、長い屈折がやっとまっすぐになれる、絶好の機会の始まりだったのでした。
いやー、ないない、現実にはない。だから、そこにHQ の良さがある。この、うまいこといっちゃう展開がたまりません。流血や犯罪そのものの描写は出てきません。途中はいろいろあるけれど、しつっこい彼の誤解も解けて良かったと、ヒロインになった気分でスッキリです。