某所で現物書籍を立ち読みして気に入っていて、また読みたくなったら買おうかなと思ってました。早くに買われて本棚からすぐ消えていました。ここの料金より安かったのに、あのときなぜすぐ購入しなかったのかー
あれから、ここでHQ をあれこれ読み始めるまで忘れていました。最近になりあのとき手放した本はこれだったことを思い出し、迷わず借りることに。
私は顔の変わってしまった人から離れてしまったことがあります。どうしてもその人だという気がしなくなって。 顔が良かったとかということでなく、好ましいと思っていた顔つきが顎の手術で別人と入れ替わった気がして、そこにはもう、これまでのその人はいなくなっていて。声も変わってしまっていて。当時の私は、どこも同一人物を確信できない変わりように全身で違和感を覚え、目の前には別人が居るような気がしてなりませんでした。後から思うと何てことをしてしまったのか、そんな自分は本当に嫌な人間。。。当人は中身は変わったと思ってないのでしょう、なのにーーー。
このストーリーは私の黒歴史を記憶から割と悪くない形で思い起こさせてくれました。好きな人の姿が変わった(当作品の場合はモテ顔に)。でも、このヒロインは顔の好き嫌いがなくて、ビフォア・アフター変わりなく接していた。自分の罪をどこかで責められた思いと、主人公になり変わった気持ちを通じて、罪滅ぼしに読んでいる、そんな感じです。
そんな後ろめたい私は、このコミックで、彼の主人公に寄せる素朴に暖かい気持ちだとか、他人にはわからない彼の素晴らしさが主人公の女性だけには見えていたところ、また、事件の前からずっと異性として好きであったこと、などに触れてホッとします。
長年のモヤモヤしていた自分を見つめ返しながら、心底安心して読み終えてしまえるのです。