なのに、男性のポーズが良くて見とれる。外に現れ出てはいないが、身体の内なる骨付きが前提でその体型を支えていることを思わせるために、顔が、体躯が、華奢なのになぜかしなやかさをもつ姿に見せている。画力が私の関心を引く。
浮世離れしたルックスに酔う。
うわ言での雇い主のファーストネーム呼びは意図してなくても充分フライングだ。
彼の心に入り込む効果は高かった。
そして、子どもの立場をしっかり考え、下心を抑えて熱心に仕事に取り組んだ結果として、子供達の心をつかんだ実績の高さが、彼の心を動かし、彼の信頼を取り戻した。
ベタな流れでありながら、ヒロインも可愛いし、想いがダダ漏れで、でも彼が思いきり強く自制して、それでもついヒロインに対してよろめきそうになる、その感じが良かった。
ベッドシーンは、その割に少々甘ったるさがなかったようには思う。身体の線が、服を着ている方が色っぽいのはどういうことだろう。
ポーズがサマになっている事が、狩野男子の真骨頂。
ヒロイン実家前でクルマのところに立ちつくしている姿が特によかったと思う。