ハーレクインといえば、3高男性がどうしてここまでワガママなのかとか、女性もなぜマウントを取りたがるのか?と疑問に思うほど理解不能の世界観だけど、さちみ先生はどの作品もきれいにまとめられているので安心して読める。新人キャスターのアビーがトーク番組の司会に抜擢されて、突然テレビ界から姿を消したマックスという男性にオファーをするところから始まる。アビーの失態を現在(いま)として、過去が何日前、何時間前と現在(いま)に近づく時系列の進み方で、一人の女性をかたくなに守るマックスに少しずつ惹かれ始めるアビーの心の距離も時と同じく近づいていく掛け合いが見事というしかないです。ただのラブロマンスではなくて、ミステリーも兼ねているのでとても面白いです。