今さらいいじゃない、誤解したい人には誤解させたらいいわ、自分はもう関わらないで生きていくことに決めた。
ヒロインは過去に引き戻されて辛い思いをするなら、大変でも自分の宝物を独力で育てるつもり。
真実はヒロインの胸に秘められたまま藪にあり、汚名だけが濯がれずに彼女に付いて残っていた。私がこの話でちょっとヤかなと感じたのは、彼レオが真実を知るときはいずれも自分が追求してのことではなかったこと。
真実を知る人が語らない限り、確かにわからないことなのかもしれない。
けれど彼からも動いていたなら、わたしは、この話にもう少しスッキリ感を持ったと思う。
盗難事件、妊娠のこと、本当は一番信じてほしい人が一番双方の真相から遠かった。ヒロインが独りでなにもかも背負って生んで育てた。一番大変なときに彼は居合わせていない。その上、誤解ゆえとはいえ再会時、彼の言葉に二次被害。
なのに、信じてもらえなかった人に、ゴメンと言われてそんなにすぐ許しちゃうんだ!?
依然として彼が素敵なのはいいけれど、本心に彼女への気持ちと亡き妻への義理立て(?)がありながら、ヒロインにはクライマックスまで終始愛情を見せない。ヒロインは外見がかっこいいだけで彼のことをずっと好きだったのか?とまで私は思う。
19歳の小娘が、年上の男性になんとか振り向いてほしかったのは理解できる。彼、ひとときだけ振り向いてあとはポイ。内心に葛藤あってもそれは、後説明なだけで、告白までヒロインはその事にとても傷ついていたのだから。挙げ句別の男との仲をずっと怒る身勝手さ。
もうご自由に怒ってろ、とさえ思う。
真実が語られない限り、彼はヒロインを最後まで公然とは受け入れなかったのだろうか?
親の失職を免れるために罪を被る、ある意味古典的な、崇高にして永遠に美しい自己犠牲の構図も、とっくにお祖父様は知っていた、というところに、この人もヒロインを見殺しにしたではないかと感じて、労いの言葉あったが何となくスッキリしなくなる。レオの人物像をお祖父様も処分に動くタイプとみて、身重なヒロインを見殺しし放置した訳だ!?
いとこ氏の嘘八百があったにせよ、消息の追跡ぐらいはー
ヒロインになり代わって怒りを覚える。でも、レビューアーさんの中にはこの原作者にしては2年は早いとあって絶句。そうなんだ。。。曲がりなりにも迎えにも来たことだしね。。。