魔女ものは、子どもの頃からアニメや漫画で大好きで、ハリポタの熱烈ファンでもある私がこの作品をハーレクインで、この、ロマンスど真ん中の世界のなかにも成立してたことを見つけた興奮を、このレビューで表現することは難しい気がします。読者はラブ要素の多さを期待してると思うから、魔力の対決にも頁数が割かれることに驚くかもしれません。
でも、その事がHQ クォリティに関係はなく、私か気になったのは、主役二人の登場人物としての描かれ方に、もう少し均整というか、インパクトというのか、キャラのアピール度が欲しかった、ということです。
魔力の戦いの描写の中にも、コマひとつひとつの説明力がもっと欲しいと思いました。
設定もストーリーも、この作品を見つけてよかったと感じるほど面白さを味わえますが、メイン二人の恋愛部分が対決シーンでは子ども向けに落ちてしまってます。お泊まりシーンの有無に拘わらず、HQ 的お約束の恋愛の感情盛り上がり中のドキドキだけはもう少し描き込まれていて欲しいと思いました。
欲張りかもしれませんが、魔法使いが登場しても、ロマンスの当事者二人の発散するパワーは、例えば、彼女の為にこざっぱりとしたときのもっと大きなギャップを読み手にもっと感じ取らせる演出だとか、闘いのあとの二人の感情の盛り上がりだとか、そっちも丁寧に見せていただけると、よりドラマを感じたのではないでしょうか。
悪役も崩れかたがよくわからなかった描写がありました。
なかなか巡り会えない魅惑的なジャンル臭を十分絵に膨らませ引き込まれます。
その上で主役の魅力を十分発揮させ、世界にもっと引っ張りこんでいもらいたい気がしてしまうのです。