ヒロインカイラは目立つ存在の男性に恋する一般的な女性、嫌悪するのは前の恋の相手の残念行動であって、見る目は養われたのだ。一方で、見た目の良さを自覚する自信家のヒーロージェームズは、それ故になかなか同じ価値観を共有する女性に出会えないでいることに辟易し 心の中に変化が起きているドキドキが、恋なのか欲求なのかの区別がつかずにドタバタ展開。けれど、彼にしてみれば優秀だからこそ目の前の問題を片付ける事に勤しむが故の拗れ具合。そもそも愛しているなんて基準は無いのだから、そこをフッ飛ばして彼の繰り広げる誠実な行動の全てが、愛していると叫んでいてそこが私側に伝わるから面白く読める。が、やっぱり示してほしい愛の言葉というすれ違いが、乙女心をもっと分かれよと 何ともいじらしい物語だった。