モテ男がヒロインに決めました、一人に落ち着くことにしました、家庭を持つことにしました、という、古今東西好まれるひとつのロマンス様式。
元夫がかなり傷つけてくるタイプなのに未練があったのが辛い。そんな奴、忘れてしまえ、とばかりにサックリ忘れるほど簡単なら良かったけれど、そうも行かない人の感情の難しさ。
次の恋が前の燻る恋愛感情を忘れるほどなら、プレイボーイとは好都合な存在かもしれないが、本気になって泣きをみるのも、より辛さが増すことになる。
遊び人を家庭に落ち着く気にさせたストーリーの面目躍如たる、彼のルックスとキャラ描写がいい。素敵だけどプレイボーイには見えないかな、という人物もお話の世界、特に漫画には居ることがあって、説得力不足で残念な作品は意外に沢山あるものだ。数多の美女を斥けての「勝利」がいいのに、その陥落ぶりを楽しめなければ意味が無いから。
このストーリー、看板に偽りなし、プレイボーイの名に懸けて役目十分。