ヒロインブリアナは、トラウマを利用され罠に墜ち2度と失敗しないために「溺れたくなければ泳げ」とタトゥーを入れた。戒めとはいえ厳しすぎる。1人の女性として辛すぎると感じた。ただ可愛い女性でありたかっただけなのに。その張本人であるグレッグに復讐できたことは留飲を下げるに足る展開だが、余りにもブリアナが甘さを封じている様が悲しい。心惹かれるサキスにさえ甘さを封じるのには、胸をかきむしりたくなるほどに苦しく涙さえ出てこない。しかし、甘さを忘れているわけではなく、パンケーキの甘さを対比にしてよく表されている。緩めてしまいたい縛り。ほんの一時だけ・・・そんな思いに溢れていて、一層悲しさが溢れてくるのだ。HQではカッコイイヒーロー希望ではあるが、サキスの場合甘ったれ具合も強引さ具合も丁度良く描かれていて申し分なく読んだ。P120の「食べるか泣くか、どちらかにしろ」という場面では泣き笑いしてしまったが、素敵なプロポーズシーンになっていて感動した。