こんなにも切羽詰まった状態なのだから、勢いで告白できたと思うのだけれど、と考えてしまう。冒頭から詰めの甘さが 際立ってしまっているのです。そういう物語だとしても、それならば、ヒロインメギーの父親が、ヒーローネイサンに、もしもの時は娘をもらって くらいを言っておいてくれていれば、勢いで契約 という思いは浮かばなかったのかな。ヒロイン側が積極的にアプローチするタイプの物語なのだから。好きだと言えない気持ちは理解できますが、2年契約結婚して のほうがより一層言えない気がします。子供の頃に出会ったお互いにとって唯一の人。そんなネイサンがメギーとの絆を失いたくなくて、1度は断ったけれど、必死で「命の恩人」話を思い出し 契約結婚を受け入れた場面にはHQのそれを堪能でき、その後にも コミカルに差し挟まれるネイサンの心情にもほくそ笑む。そういう展開が心地よくて面白かった。