表紙では家政婦が派遣された御手洗家のごたごたを解決するのかと思っていた。
過去に自分たちの住んでいた家が火災に遭うが、母親の不祥事で火事が起きたということで離婚して家を出た母と杏子と柚子。杏子がその家に家政婦として入り内偵するところからが始まり。
杏子の凄まじいまでの執念というか、母親に非はなかったと証明したいと願う覇気というか こちらまで気負ってしまう。母親が倒れてから、それだけを支えに生きてきたのなら、《悲しみは人間を殻に閉じ込め 怒りは人間を奮い立たす》んだなと考えた。
体よく後妻におさまった真希子の連れ子 希一と真二が中盤から絡んでくる。そして何を考えているのか一番分からないのが、彼女らの父親。家政婦から職変えした杏子・・色々な事件が起こり益々目が離せない。 《火事の【炎上】》と《ブログの【炎上】》・・タイトルの付け方が実にすばらしい。