ヒロインニーナのエキゾティックな人物キャラに惹かれて読み始めたが 残念な点がいくつも目に付いてため息がこぼれる。先ずは表題「砂漠のー、」には ラクダは登場しているし車を走らせる背景にはそれらしいものがチラリと見えはするが、それとハッキリは分からなかった。また、住んでいるところはそうでも、彼女はインド系。美人であることの説得は出来ても(私はインド系女性は美人が多いと感じているので) 砂漠とは縁遠い気がしてならない。作画も 綿密に書いてあるところは美しく、そうでないところはそれなりに 何かのCMを思い起こさせるが、その様な描き方で 白白とした感じは否めない。また、男女の機微に彼女の感情が、まるで無いかのように淡々としているのにはHQそのものを台無しにしているかのようにも感じるほどでした。が、これも34歳処女という根拠に繋がらないでもないのは分かりますが・・・。ヒーローマックについても その人物像が今一つ伝わらなくて歯がゆさを感じます。ワイマラロングという場所へ来てからの彼は 誠実で医師としても一途なそれを見られて満足ですが、ニーナの天然な性格と相まって 何だか他人事のよう。残念です。が、ニーナの育った環境については、人間関係もその待遇も色濃く伝わり 安堵の気持ちが溢れます。そして惹かれていくマック。それも、熱い情熱というよりは、諭すように 自問自答を続けて 自分を正当化せず事実を伝える姿勢には拍手を送りたい。もう少し 色気が表情に欲しかったけれど。