愛情とは違ったところで絡まってしまって5年。そもそもは「愛」とは無関係という二人だったわけだから何事も無ければ終わりを迎えていてもおかしくなかったはず。ところが、突然のエヴァとコールとの結婚で憎しみの裏で愛情を育てたマーク。だからこそ結ばれることが出来たともいえる何とも皮肉なお話です。しかし、コールという爺さんを金に対するというか会社経営に執着がすごく、マークという勢い有る若い経営者と老いて朽ちていくだけの自分を比べて憎悪したか、汚い手を使ってでも引かない精神力という設定には、その為に追い詰められて振り回されるエヴァへの同情を集めるには最適でした。しかし、当時の妹とのやり取りが回想シーンとしても描かれておらず、妹の言い分、エヴァのマークへの気持ちとの苦悩が不足で背景の薄さは残念。それでも二人のやり取りには表情がことごとく差し込まれていて感情移入しやすくウットリドキドキさせられる作品でした。