この物語を読み終えて一番に思ったことは、金を稼ぐ能力のある男は血眼になって金を稼ぎ老人と女子供に贅沢をさせろということでした。そもそもは、破綻している老人を恐れる必要もないラファエルがなぜ老人の言いなりかということ。おかしな話です。ニーナとの結婚を条件の融資なのにいつの間にかマリシアにすり替わっているし、作中でラファエルは強靭でキレる男と説明があるが詰めが甘すぎ。おまけにニーナの母親はラファエルとマリシアの関係について憶測で娘を不安にさせるデリカシーの無さ。無料分まで読んでこの先の展開に大きなどんでん返しを期待したのだけれど裏切られました。設定上ニーナはおとなしい女性だったのかもしれませんが、最終的には邸が自分の名義になっていることに喜ぶ、どうという事の無い女性でした。