ネタバレ・感想あり初恋を夢見てのレビュー

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汚れた顔の天使のスピンオフ
ネタバレ
2020年9月23日
このレビューはネタバレを含みます▼ プルーデンスとセバスチャンのその後が描かれていてとてもよかったです!『汚れた顔の天使』で運命的な出会いをし、恋に落ちて結ばれた2人が子供も生まれすっかり家族となっていました。
セバスチャンは相変わらず切れ者で様々なことを取り仕切り活躍していましたが、だからこそなのか、今作のヒーローであるはずのダンはこれと言ってあまり何もしてない印象を受けました。というか何もしてない。文句言ってるだけです。セバスチャンが先回りしてあれこれしてしまったからかもしれませんが…。事件?を解決したのもセバスチャンだし。
ダンは自力で身を立てたいからと頑なにセバスチャンの援助を断っていますが、セバスチャンのお屋敷に住んでいるし、無職の一般人では絶対参加できないような上流階級のパーティーに参加しているのは養父の七光りなのでは?と思いました。彼は少年時代の方が魅力的です。
ヒロインについては、周りが心配して諭しても「彼を悪く言わないで!」「私は彼と結婚するの!」と突っぱね、そんなに本人が結婚したがっているならどんなに胡散臭くても結婚させてやればいいのにと思いました。後悔するのは本人だし…。子供を殴っているのを見て庇ったのに牧師の嘘を信じてまだ結婚しようとしていたのはおめでたすぎるように感じました。はっきり言って、魅力的な人物とは思えないのに、ウェントワース家の人々に好かれ頼りにされているというのが解せませんでした。プルーデンスやエリザベスのような気が強くて活発な女性からすればヒロインのような人物はイライラさせられるのでは?と思うのですが…。ヒロインは知性があって聡明というような描写がありましたが、全くそんなようには思えませんでした。「ダンに私を愛していると言う機会を与えたのに」というような一文がなんだか傲慢に感じました。
セバスチャンとプルーデンス、ペリーとエリザベスと比べて主人公2人の存在感が薄い気がします。
ともあれ、『汚れた顔の天使』の続編としてはとてもよかったです!
プルーデンスがセバスチャンを過保護と称したり、セバスチャンが「妻の願いはなんでも叶えてやりたい」と惚気たり妻の嬉しそうな様子を見て喜んだりと相変わらずお互いが大好きな2人を見ることができます。あのプルーデンスに子供を5人も生ませるセバスチャンはすごい。
プルーデンスとセバスチャンが主人公の続編をもっと読みたいです。
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