ネタバレ・感想ありグッバイ・エンジェルのレビュー

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【販売終了のお知らせ】

本作品は諸般の事情により販売終了させていただくこととなりました。ご了承くださいますよう、よろしくお願いいたします。

カルト教団信者の母に連れられ地獄を見た子
2022年8月2日
訳者も後書きで触れているが、作者にはある程度参考出来るモデルが複数居た様子。70年代後半から80年代通じ90年代初期迄、こうした狂信集団の一般大衆には理解しきれない行動や、一般社会とは隔絶した奇妙なルールで組織化する大勢の人々が報じられ、米国に於いても数々の事件があったことを、 TVから写真週刊誌辺りに至るまで頻繁に報じていた。子は親の所有物ではないとの言葉がありながら、親の信心が子の幸福には結び付いていないとしたら、信仰対象は信仰の目的を達成してるといえるだろうか。
また、そうした、謎の集団行動をして家族から離脱して共同生活するなどして、グループの思想に走ったケースは日本に於いても度々報道されて、子連れ入信者が観測されていた。
本書は、親のせいで子が子ども時代の幸福を得られず地獄を見た、いたいけな被害者たちの、悪魔の幻影に怯え、逃げ回り、大人不信で15年流浪するしかなかった涙涙のストーリーである。
とても読みきれない、と、文字が滲んで視界クリアにならないまま、何度も本を閉じかけた。未来の光明こそハーレクインの身上のはずだ、幸せを見届けねば、との気持ちで結局時間を惜しんで、それでも先を読むことで気持ちが少しでも早く楽になりたくて、頁をめくり続けてしまった。胸が潰れて失くなりそうな気分だった。予めレビューを読んで覚悟つけてたはずなのに。矢張何度も心折れそうになった。多くの名前を与えられなかった子どもたちが、空中にさ迷う無念の魂となって浮遊しているのではないかと、フィクションの体をした、匿名化した子どもたちの告発本に思えてくる。辛すぎて抜けない胸部圧迫感、呼吸が正常に継げないかの彼らの追い詰められた環境の閉塞感、当時あった報道イメージ(その後退潮)、下敷きの存在を匂わす実話に寄せた臨場感、捕まって連れ戻されてしまうのではとの張り詰めた恐怖感、踏みにじられた尊厳、取り返せないもの。15年以上歳月を経ても解放されてない忘れたい(忘れさせてくれない)、しつこい記憶。宗教の仮面。
しかし、未来を見て生きる、けなげな二人のか弱くも逞しい日々と、その果てにあった、辿り着いた休息地に、今度は安堵の涙。
直前、幸福な少女時代前半を過ごし突然の暗転を経験した子の話を読んでおり、偶然だが対極に位置する作品だ。アプリのみ、ブラウザ対応無。1066頁が早く進む。
エピローグが所々蛇足感。原題邦題共いい。
オススメの感動作
2017年9月15日
ダウンロードした時に購入金額よりもページ数が多く驚きましたが、いっきに読みました。ヒロインに対するヒーローそれぞれの深い愛情と、必死に前を向くヒロインに感動です。
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3人のヒーロー
2017年7月29日
ハーレクインにしては長いですが、一気に読みました。最初に作者は苦しみの果てにこれを書き上げたと始めてあなた泣けない時にわたしたちがかわりに涙を流していることをどうか忘れないで、と記しています。ヒロインのジェイドは過去に怯えて追われて唯一信用できるラファエルと逃避行を続けているところを偶然が偶然を呼んで発見され、ヒーローのルークとラファエルと共に父の元へ帰ってきます。父は行方不明だった娘にありったけの愛を注ぎたいのですが、20年以上の空白を埋める方法がなく戸惑います。それでも娘を愛することを諦めない、そして苦しみを分かち合おうとする姿がすばらしい。そして残酷な子供時代を送ったのにもかかわらずジェイドに人を思いやる心を捨てさせなかったラファエルの愛情もまた、心を震わせました。また、殻に籠ったジェイドを心から愛するヒーローもまたジェイドの将来の希望の光です。
この作品のヒーローはルークですが、父もラファエルもまた、ヒーローだと思います。
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涙しました
2014年4月7日
ヒロインの苛酷な運命に涙!ヒロインを支える男性達の愛の大きさに涙!強くなろうと努力するヒロインの姿は感動的です。社会的で重たい背景なのに苦しくなく長いページ数もあっという間でした。
ラファエロが…
2020年1月12日
ダメだ。ラファエロが可哀想過ぎて、立ち直れない。物語なんだから、主人公が幸せになるのは分かる。でも、ラファエロをそこまで不幸にする必要あるんかね。ダメだ。最後まで出てくるけど、スゴく主人公に都合いいだけなのが、どうしても納得いかない。
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