ネタバレ・感想ありそこのみにて光輝くのレビュー

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生きていることの熱
ネタバレ
2026年4月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 荒涼とした海辺の街に沈殿する閉塞感のなかで、人が人に惹かれる原始的な力だけが、かすかな光として浮かび上がる
行き場を失った者たちの生を美化せず、それでもなお見捨てない視線で描いた物語

傷を抱えた男女の関係は甘やかな救済ではなく、むしろ互いの痛みを映し合う鏡のようだが、その不器用さが胸に迫ります
先の見えない日常と隣り合わせにある危うさが、物語に張りつめた緊張を与えているのも印象的
決して軽やかな読後感ではないのに、読み終えたあと、確かに「生きていること」の熱が残る‥

沈鬱と微光が同居する、この作品ならではの余韻は、一度触れると忘れがたい
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作家名: 佐藤泰志
出版社: 河出書房新社
雑誌: 河出i文庫