ネタバレ・感想あり反劇的人間のレビュー

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どちらも故人となってしまいましたが
2019年10月15日
日本人作家としては、余りにも評価「されていない」、天才作家・安部公房を
心底理解したのは、皮肉にも外国人の文芸評論家・ドナルドキーン氏だった。
ドナルドキーンは震災後の2011年だったか、日本国籍を得て、生涯を日本文学に
捧げた大人物だ。そのキーン氏が推す作家は、三島由紀夫とこの安部公房である。
本書は、対談形式で進んでいく。序文には、安部公房特有のユーモアで、
キーン氏への最大級の賛辞が述べてある。
語りは、日本文学、日本語、文化芸術その他神羅万象に及び、この二人の教養の深さ
には驚嘆せざるを得ない。文庫にしても、薄い1冊だが、この対談の中身を「全部」
理解できたと言える読者が何人いるだろう。そういう私も、天才同士の「談笑」に
全部ついていけたか、自信をもって言えない。
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