このレビューはネタバレを含みます▼
革命の混乱で消えた宝石と、英国の名門女子校で相次ぐ銃殺事件‥一見かけ離れた二つの出来事が、やがて一本の線で結ばれていく構図がじつに鮮やか
本作はポアロの登場こそ遅いものの、その分、学園という閉ざされた世界に満ちる不穏な気配と少女たちの聡明さが丹念に描かれ、サスペンスの密度をぐっと高めている
個性豊かな女性たちが織りなす人間模様は華やかでありながら、欲望の影もくっきりと浮かび上がらせるあたりがクリスティーの巧みさ?
終盤、満を持して現れるポアロの推理はまさに一刀両断で、物語全体を気品ある結末へと導きます
冒険譚の香りと学園ミステリの魅力が溶け合った、知的興奮に満ちた一冊