ネタバレ・感想あり猫背の王子のレビュー

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同性愛の話だけど
2018年4月25日
ボーイッシュで中性的な女ったらしのモテモテ女性の話。同性愛がテーマだけど、若いイケメン男に置き換えても違和感ない感じ。
文章は読みやすいです。
滑稽で痛々しい生き様。
ネタバレ
2023年3月22日
このレビューはネタバレを含みます▼ 女性を抱く少年のような女性ミチルの生き様。少年のようであり、極めて女性的な部分もあり、思春期の少女の不安定な心を捉えるミチル。私も思春期に読んでいたら捕まっていたかもしれない。
芝居が好きで、私自身も芝居に関わった身だからこそ、芝居を作る人が理性という手綱を離してうちから湧き出る本能にどっぷり浸かり、そこから常人には生み出せない世界観や表現を生み出す様子はしっくりくる。そこにある、荒々しさ、狂おしさ、もがき、欲望、そんなものが剥き出しなミチルに、滑稽さと痛々しさを感じつつ、目を離せない魅力を感じたのは確か。破滅への道が見えるも、止まり方が分からない、歩まずにはいられない。こういう人にはトオルみたいな人が絶対的に必要で、トオルの裏切りというか、見切った冷たい憎悪は読んでて苦しかった。
「天使の骨」に進むのは、心の休息が終わってからになりそう。
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作家名: 中山可穂
出版社: 集英社
雑誌: 集英社文庫