ネタバレ・感想あり家族八景(新潮文庫)のレビュー

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人間の心理を赤裸々に表現した作品
ネタバレ
2025年10月19日
このレビューはネタバレを含みます▼ 幸か不幸か、人の心を読む能力を持って生まれた主人公の七瀬。テレパスという人の心を読む能力がある事を気付かれずに生きるために、住み込みのお手伝いさんとなって、色々な家庭を転々としながら生活する七瀬の目や心を通して、『家族』の在り方、『家族』というのはお互いどのような思いで一緒に暮らしているのかが、赤裸々に表現されています。
七瀬三部作の『七瀬ふたたび』の前作という事で、購入したのですが、美貌にも恵まれ、人の心を読むことができるという特別な能力を持った七瀬は、一見、とても羨ましい存在に見えますが、必ずしもそうではないという事が嫌という程伝わってきます。
いくら美しくても、特別であっても、追われるような・隠れ続けなければならない宿命を負った七瀬を見ていると、普通であること、凡庸であることが、どれほど有難いか切々と伝わってきました。
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時かけよりも
2025年4月21日
こちらのほうが面白いと思う、人間心理を、いつもの筒井節でチャカしにチャカした感じ。本作は有名だからコミカライズ、ドラマ化がたくさんされてますね。テレパシーを持つ人間の日常を垣間みたいなら読んでみてよいのでは。脂がのってた時期の筒井作品。
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最も影響を受けた一冊
2024年9月17日
中学生の頃に読んだ記憶があり、もし、私が「中二病」なるものを患っているのなら、この作品の所為。
8編から成る短編集、当時は結構なハードインパクトで、少年は蝕まれた訳です。
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作家名: 筒井康隆
出版社: 新潮社
雑誌: 新潮文庫