藍川女史初期作のなかでも異色の宗教団体が舞台の長編。いちおう仏教の一宗派といった形態はとっているが、布施だの供物だのと称して女体を教祖様や幹部信徒たちが貪りつくすというあらすじ。もともと原始仏教も男女のまぐわいを表現した像や宗教画が多いが、本作で展開するプレイは倒錯を織り交ぜた俗悪きわまりないもの。それでもおどろおどろしい彫刻や催婬効果のある香木などのガジェットにより婬靡な雰囲気を堪能できる。なお、表題の母娘のお母さんの方、自宅での旦那との絡みはちょっと不自然だよ。それでも星三つはあげられる(レビューの入力制約により置換しているが、上記「婬」の字の扁は、実際には ’さんずい')。なお本作は、1991年に成瀬純のペンネームで刊行された「母娘秘祭 隷の輪舞」を改題し、現ペンネームで再刊行したもの。重複買い注意。