このレビューはネタバレを含みます▼
特価中に表紙買いしました。作者は都会育ちなのでしょうか。作中に描写される村は伝統の厚みや歴史の重みが全くなく、都会人が想像した田舎という感じの薄っぺらさ。つっこみどころも満載で、村中が先祖代々知っていることを、当のご本人たちは何も知らないとか、いい年をした主人公二人が衝動的すぎるとか、今の時代に焼き討ちにするとか、村人が恐れる狗神はなぜ一族の危機に現れないのかなど、納得できない箇所が多々あり、次から次に疑問がわいてきました。肝心の狗神の描写も恐怖を感じさせるような筆力はなく、なんとも中途半端な作品でした。読み返すことはないでしょう。