ネタバレ・感想ありスタンレー・ホークの事件簿のレビュー

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いい!凄くいい!
ネタバレ
2023年9月30日
このレビューはネタバレを含みます▼ 全巻読み終えました。
とても面白かった。調べてみたら大分古い(失礼)作品の様なのですが、今読んでも全然面白いですよ。
4巻目の続きをもっと読みたかったな。
これで終わるのか…とスタンレーロスです。
アリスターの狂気な部分を読んでみたかった気がします。
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まだ1巻の仮面までしか読んでませんが、
とても良かった。
スタンレー・ホークの事件簿としては始まったばかりなのでこの先早く読みたくて仕方ない。
止められない。
ですが。
スタンレー・ホークの方も気になるんですが、
収録されている別のお話「ウロボロス」が素晴らしかった。
引き摺られる…。
あー語彙の無さが悔やまれる。
「ウロボロス」
本編よりこっちの方が大好き。
山藍紫姫子先生は最近知りましたが刺さりすぎる。
色々買い漁ります。
角川半額の時に一気買いしたので、4冊合冊より安かったですけど、通常なら合冊の方がお安いです。
ウロボロスも合冊で収録されているといいんですけど、収録されているかは分かりません。
いいね
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「三角」だからこそ成り立つ関係
ネタバレ
2021年11月2日
このレビューはネタバレを含みます▼ アレキサンドライトでは美しい文章に酔いしれましたが、山藍先生のまた違った味を試したくてこちらを読んでみました。
このレビュー、もの凄く難しいです‥。なんて表現したらいいんだろう、「度肝を抜かれた」というのが正直な感想でしょうか。

今作の主要人物は野生的な不良刑事スタンレー、その上司で貴族的な美貌を持つロスフィールド警視、そして神秘的な日本人精神科医のジン・ミサオの3名。スタンレーとロスフィールドは事件解決のために奔走し、ジン・ミサオは警察内部で心理カウンセリングをしています。
お話は凄惨な殺人事件が次々と起こり、その都度スタンレーの野生的な勘とロスフィールドの特異体質が事件解決に一役も二役も買うのですが‥。

今作はどこか宗教的な匂いを感じます。ロスフィールドの特殊能力(宗教的体験)というよりも、ジンのロスフィールドに対する関わり方が宗教的に見え、ジンの彼に向ける献身は時として殉教者のようにも映りました。
ただ、ロスフィールドにとってジンは絶対的な安心感はあれどもある種独特、2人の関係は穏やかではあってもどこか抑圧的で閉鎖的な印象を受けます。
そこに野生的なスタンレーが交じることによって様々な感情が加わり、絶妙なバランスが生まれ歯車が動き出す‥。歪に見える三者三様の関係性が、終盤では納得して受け止めている自分がいました。
単純な三角関係ではなく「三角」だからこそ成り立つ関係、この難しい形を緊張感をもって破綻することなく表現された作者様の偉才に驚愕し度肝を抜かれました。

ちなみにサスペンス小説としても大いに楽しめますが、凄惨で猟奇的な殺人ものが苦手な方はご注意ください。1巻343p、2巻442p、3巻505p、4巻263p、合本版もあります。
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