記紀はじめ有職故実の知識は相当と思うが、解説はそこそこでも、解釈が余りに得手勝手。
現代の女子高生に置き換えても躾が悪すぎて、態度と頭脳回転の釣り合いの描出に無理がある、場面ごと多重人格みたいなわりにさほど特技がない主人公(どうみたってヒロインじゃないわ)が、所狭しとばかりに大声を出しまくる演出が9巻も続くのかと思うと、ストーリー構成への興味が、主人公のけたたましさに疲れるあまりに薄れて行く。
読み続けたいんだけど、この主人公に猿ぐつわ噛ませられない以上、騒々しすぎて疲れてくる、というのが実態。
作者もなにを考えてここまでけたたましいキャラクター設定にしたもんだか。自分を抑えるのが下手な人物を描くのに、ところかまわず大声出させる以外のことを考え付かなかったんだろうか。