このレビューはネタバレを含みます▼
削ぎ落とされた語り口で、ひとりの老漁師の闘いを描ききった作品
大魚との対峙は単なる勝敗を超え、時間の積み重なりの中で彼自身の生き方や誇りをあぶり出していく
結末だけを見れば報われたとは言い難いが、その過程に宿る意志の強さが深く胸に残る
繰り返される日常の一場面さえ、読後にはまったく違う意味を帯びて見えてくるのが印象的です
多くを語らないからこそ、行間に広がる人生の重みがじわりと伝わってくる‥
読み終えたあと、自分にとっての「負け」とは何かを考えずにはいられない一冊