自分という自分は持っているのに一歩引いていて踏み出せない、凡人な主人公。
変わり者たちの巣窟となっているさくら荘で、変人たちに揉まれて成長していく物語。
主人公から見た、いろいろな形の才能を持った人たちが、その才能があっても、はたまた才能があるが故に、苦悩を抱えているというのがおもしろい作品となっています。
凡人の悩みは天才にはわからない。
では逆は?
天才の悩みは?
なんていうものを描かれて、心が痛む、痛む。
このあたりは青ブタシリーズと同じですが(こっちの方が先ですが)、ほんと、人の叫びを表現するのが上手い。
思わず手を止め、はっとなる場面が多々出てきます。
最高に青春している物語です。