ネタバレ・感想あり蒼穹の昴 全4冊合本版のレビュー

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とにかく壮大でドラマチック!
2024年8月29日
ぜひ読んでほしい!
まずは清王朝末期という時代背景が良い!
阿片戦争に敗れ、日清戦争にも敗れ、西欧列強や日本に蹂躙される中国。泥舟のような王朝の舵をどこへ切るのか。激動の時代に生まれた2人の主人公が、官僚と宦官、皇太后派と皇帝派という対立する立場から国の行く末に関わる激流に飲み込まれていく、とにかく壮大でドラマチックなお話です。歴史上実在した人物も登場します。
キャラクターも魅力的で、主人公の1人春児は貧しい家の生まれ。賢く素直で純粋でとにかく可愛い!春たんしか勝たん。もう1人の梁文秀は良家のお坊ちゃんで、春児の兄の義兄弟。がき大将のような捻くれ者だけど、優しく道理の通った人物でとにかく格好いい!弁髪のイケメンまじ尊い。
流れるような美しい文体と文学的な趣深い表現で、中国の文化や風俗が違和感なく入ってきます。10年来の愛読書ですが、何度読んでも味わい深く、感動と興奮が止みません。NHKでドラマ化、宝塚で舞台化されています。
中元の虹と珍妃の井戸とマンチュリアン・リポートも是非!ファンが増えてくれたら嬉しいです。
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作家名: 浅田次郎
出版社: 講談社
雑誌: 講談社文庫