このレビューはネタバレを含みます▼
ディストピア小説の1984年でも有名なオーウェルの作品
動物農場は農場に生きる動物達が団結して人間を追い出し、理想郷である動物農場として豚の指導者の元に独立して……という革命をテーマにした擬人化した動物による小説です
はじめは理想の元に邁進していた農場が、段々と指導者の豚の独裁によって、恐怖とプロパガンダで歪められていく描写は、かつての(今もあるかもしれない)某国の様子と重なることや、物語の終わりに、豚の指導者が動物を搾取してきた人間の牧場主と蜜月となり、宴会をする場面の最後、動物達にとって、人間と豚の違いがさっぱり分からなくなっていたという一文には、資本主義と共産主義の根本的な違いとは何かと投げかけられたような思いで、とても考えさせられる内容でした。